僕にはずっと憧れているものがある。それは、海が見えるみかん畑だ。ただのみかん畑ではなく、「海が見えること」が重要だった。こんなに人生が味気ないのは、海がないせいではないか?海さえあれば、心に潤いを持てる気がする。海こそ生活になくてはならないものなのだ。
埼玉とは、人にそう思わせるだけの何かがある(ない)場所なのだ。
……申し遅れました、東大みかん愛好会4期の上松です!今回の記事では、「みかんと魚の町」として有名な愛媛県八幡浜市での滞在について書いていきたいと思います。
【期間】2018年8月10日~8月22日
【場所】愛媛県八幡浜市向灘
【宿泊先】コダテル(コワーキングスペース兼ゲストハウス)
【受け入れ先農家】濵田農園
―コダテル―
今回、八幡浜での宿泊施設としてお世話になったのが「コダテル」という建物。
そのコダテルを運営なさっている浜田規史さんという方がインターンを募集しているのを知り、今回の滞在が決まった。コダテルとは八幡浜の海沿いにある、コワーキングスペース兼ゲストハウスだ。学びの場、働く場、交流の場として、地元の人はもちろん、県内外から様々な人が集まり交流し、企てる。僕の滞在中にも多くの人がコダテルを訪れ、刺激的な交流を持つことができた。日々新しい交流が生まれる、そんな場所だ。
今回の滞在ではコダテルの運営サポートをしながら、近くの濵田農園さんで農作業をさせてもらうことに。
―いざ、みかん山へ―
朝7時30分に集合し、倉庫から車で山を登ること5分。話に聞くより、写真で見るより、ずっと美しい景色がそこには広がっていた。
ずっと見たかった景色だ。海、山、街、八幡浜の最高の景色がすべて見渡せる素晴らしい農園。埼玉人の血が騒ぐのがわかった。この景色を見られただけでも八幡浜に来た甲斐があったというもの。惜しむらくは、このみかん山が色付いた姿を見るのができないことだ。それを見るためならば大学を少し休んでもいいのではないか?という気にもなってくる。
夏のみかんは緑色だ。旬の時期までまだ時間がある。もしかしたら、「夏のみかん農家は暇してるんじゃないか」と思う人もいるかもしれないが、夏にだってしなければならない作業はたくさんある。その中で、夏の作業の中心となるのは摘果(てきか)という作業で、今回僕は主に摘果を体験させてもらった。
摘果、それは「みかんの最適化」である。簡単に言うと「多くなりすぎた実を間引くことで一つ一つのみかんをよりおいしくしよう」ということなのだが、その取る量というのが凄まじく、想像を遥かに超えてきた。
最初に、「小さいみかんと傷の付いたみかんは遠慮なく落として大丈夫!」という旨の説明が従業員の方からあり、「わからないときは訊いてくれ」と、丁寧にいろんなことを教えてくれた。同じ時期に来ていた愛媛の大学生2人と共に、まだ摘果されていない木を先に摘果していき、後から従業員の方たちが僕らの取り残しを落とすように摘果していった。大学生だけでもかなり落としていると思っていたのだが、従業員の方々が後ろでばっさばっさ落としていた。まだまだ甘かったらしい。長年やっていると、どれくらい落とせばいいのかが木を見ただけで分かるようになるのだとか。
振り返ると、そこには青いみかんの絨毯が広がっていた。みかんを落としてしまうのは心が痛まないでもなかったが、これもみかんを美味しくするためだと思えば、心を鬼にできた。「俺の屍を越えていけ」そんな声が聞こえた気がする。
非常に暑い中での作業だったので、充分に休憩を取りながらの作業だった。人間は天候には勝てない生き物らしい。夕方になるにつれて涼しくなっていったが、日中おとなしくしていた蚊が大量に出てきてビビった。17時に作業終了。夕日に染まる空と海は最高だった。
(後編へ続く!)
埼玉とは、人にそう思わせるだけの何かがある(ない)場所なのだ。
……申し遅れました、東大みかん愛好会4期の上松です!今回の記事では、「みかんと魚の町」として有名な愛媛県八幡浜市での滞在について書いていきたいと思います。
【期間】2018年8月10日~8月22日
【場所】愛媛県八幡浜市向灘
【宿泊先】コダテル(コワーキングスペース兼ゲストハウス)
【受け入れ先農家】濵田農園
―コダテル―
今回、八幡浜での宿泊施設としてお世話になったのが「コダテル」という建物。
そのコダテルを運営なさっている浜田規史さんという方がインターンを募集しているのを知り、今回の滞在が決まった。コダテルとは八幡浜の海沿いにある、コワーキングスペース兼ゲストハウスだ。学びの場、働く場、交流の場として、地元の人はもちろん、県内外から様々な人が集まり交流し、企てる。僕の滞在中にも多くの人がコダテルを訪れ、刺激的な交流を持つことができた。日々新しい交流が生まれる、そんな場所だ。
今回の滞在ではコダテルの運営サポートをしながら、近くの濵田農園さんで農作業をさせてもらうことに。
―いざ、みかん山へ―
朝7時30分に集合し、倉庫から車で山を登ること5分。話に聞くより、写真で見るより、ずっと美しい景色がそこには広がっていた。
ずっと見たかった景色だ。海、山、街、八幡浜の最高の景色がすべて見渡せる素晴らしい農園。埼玉人の血が騒ぐのがわかった。この景色を見られただけでも八幡浜に来た甲斐があったというもの。惜しむらくは、このみかん山が色付いた姿を見るのができないことだ。それを見るためならば大学を少し休んでもいいのではないか?という気にもなってくる。
夏のみかんは緑色だ。旬の時期までまだ時間がある。もしかしたら、「夏のみかん農家は暇してるんじゃないか」と思う人もいるかもしれないが、夏にだってしなければならない作業はたくさんある。その中で、夏の作業の中心となるのは摘果(てきか)という作業で、今回僕は主に摘果を体験させてもらった。
摘果、それは「みかんの最適化」である。簡単に言うと「多くなりすぎた実を間引くことで一つ一つのみかんをよりおいしくしよう」ということなのだが、その取る量というのが凄まじく、想像を遥かに超えてきた。
最初に、「小さいみかんと傷の付いたみかんは遠慮なく落として大丈夫!」という旨の説明が従業員の方からあり、「わからないときは訊いてくれ」と、丁寧にいろんなことを教えてくれた。同じ時期に来ていた愛媛の大学生2人と共に、まだ摘果されていない木を先に摘果していき、後から従業員の方たちが僕らの取り残しを落とすように摘果していった。大学生だけでもかなり落としていると思っていたのだが、従業員の方々が後ろでばっさばっさ落としていた。まだまだ甘かったらしい。長年やっていると、どれくらい落とせばいいのかが木を見ただけで分かるようになるのだとか。
振り返ると、そこには青いみかんの絨毯が広がっていた。みかんを落としてしまうのは心が痛まないでもなかったが、これもみかんを美味しくするためだと思えば、心を鬼にできた。「俺の屍を越えていけ」そんな声が聞こえた気がする。
(後編へ続く!)
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